オーストラリアの弁護士のいろいろ その4 法学部の試験 オープンブックとは?

オーストラリアで弁護士になって弁護士として続けていくには次のステップが必要です。

1. オーストラリアの法学部を卒業して、弁護士事務所で決められた期間の弁護士修習をする。

2. 州高等裁判所の任官を受ける。

3. 活動する州の弁護士会に所属し、Practising Certificateと言う弁護士免許を毎年更新する。

4. 継続的に弁護士会のお墨付き専門セミナー等で勉強をして年間10ポイントを稼ぐ。

 

上記は、あくまでシステム。これをこなしてから、過去ブログのその1やその2のハードルがある訳ですが、弁護士として生き残っていくのに私が重点を置いているのが、「効率良く、速く、しかも正確に作業をする」こと。その結果、「クライアントに喜んでいただくこと」。

 

過去を振り返れば…………….

効率良くすることは法学部で身に付けたかもしれない。法学部の科目試験は、オープンブックと言って、関連する書籍全部持ち込み可の試験が多かった。これを聞くと、ラッキーと思いがち。私も最初は何でも持ち込みできるなんてラッキー!と思っていた。

ところが、とんでもなかった。3時間の試験時間に、本を開けて探している時間なんて全く無い!メモすら見ている時間も無い程、試験問題を読んで理解し、答えを考え、色んなパターンの答えを文章にすることで精一杯、3時間ってあっという間(もちろん英語です!)。

私は最初のオープンブック試験で持ち込んだ本を開くこともできなかったのに懲りて、次からは、本の持ち込みは止めて最小限のメモのみ持ち込むことにした。一学期間学んだことを数枚のメモにするには相当本を読み砕いて理解が必要で、メモを作る頃には、ほぼ100%理解するくらいになっていて、結局、試験ではオープンブックでも、メモさえ見ないで試験を終えていた。

物事って何でもそうでしょうが、コツをつかむと効率が良くなる。試験をどう効率良く臨むか、試験中の時間をどう効率的に使うかのコツは数試験を受けて身に付けたと思う。

また、3時間の試験は体力勝負なので、試験前の食事は必ずお肉にしたりとか。なんせ30歳超えてから法学部に入学したので、今までの人生経験をふんだんに?!活かして効率良くさせた訳です。

ただ、その1-2で書いた通り、勉強だけじゃ弁護士やっていけないんですよ-笑。つづく。