QCAT(調停)

QCATというのはQCAT Queensland Civil and Administrative Tribunalの略で、いわゆる調停です。

QCATでは、裁判所に行くまでもない小規模の案件が取り扱われ、主に、代理人委任案件や賃貸契約上のトラブル、負債トラブル、消費者トラブル、隣人との木のトラブル等があります。

代理人委任案件とは、例えばAさんが判断能力が無くなった場合に、誰をAさんの代理人にするか取り決めるものです。以前から当所では「継続委任状」の作成を遺言書と併せて作成を薦めており、よくご案内しています(こちら)。

継続委任状が無く本人の判断能力が無くなった場合、本人の配偶者や子供であっても、本人名義のお家や銀行口座の取り扱いができなくなる事態に発展します。

このような場合、本人の配偶者や子供がQCATへ代理人申請をして、承認判決を受けた上で、本人の代理人として本人のお家や口座の取り扱いができるようになります。ただし、QCATの申請書類はかなり複雑で、病院の医師からの詳細リポートの提出も必要になります。

当所ではこれらの申請のお手伝いをしており、また調停出廷もし、申請通りの承認判決を得ている実績があります。

ただ、このような事態にならないように、事前に豪州遺言書と併せて継続委任状の手配をされることを強くお薦めします。