オーストラリア不動産事情 PEXA導入―PEXAとは?

PEXAとは?

PEXAは、Property Exchange Australiaの略で、オーストラリアのオンライン物件売買法的システムのことです。

従来、物件売買は、双方弁護士が法的作業をする他、譲渡書原本の送付やり取りや、決済は弁護士・銀行(融資が有る場合)が面前で行いますが、PEXAではこれら全てオンライン処理できるという画期的なシステムです。

ニューサウスウェールズ(NSW)州では、この7月1日から弁護士にPEXA導入を強化し、来年7月1日からはPEXA全面義務化になります。

PEXAにおけるクライアントの利点は、例えば、日本在住の売り手の場合、決済前に「譲渡書」という書類に豪州大使館領事部の領事職員立会いの元署名が必要ですが、PEXAでは売り手弁護士が代理でオンライン署名可能となる予定です。

※追記:譲渡書は買い手弁護士がクライアントの代理人として署名可能となりますが、それを承認する「クライアント承認書」という書類のご用意が必要で、これは豪州大使館領事部の領事職員立会いの元署名が必要です。しかし、スキャンまたはファックスで送付可能です。注釈:譲渡書は原本送付が必須でした。

クイーンズランド(QLD)州は他州より少し遅れを取っていますが、今後PEXA導入が進むようです。

当所は、NSW州、QLD州、ビクトリア(VIC)州の不動産売買の法的手続きをしており、この7月にPAXA導入をいたしました。

PEXAは、オーストラリア人の物件売買の頻繁さ(日本では考えられない頻度)に適応したオンラインシステムで、クライアント・弁護士にとってもとても便利なシステムになることでしょう。