オーストラリアの弁護士のいろいろ その22 Cybercrime(サイバー犯罪)について

日本では振り込め詐欺だのオレオレ詐欺だの、もう古い話かもしれませんが、近年、オーストラリアではCybercrime(サイバー犯罪)が急激に増えています。

法律事務所も例外ではありません。正直なところ、私自身、対象になるのは大手事務所だろうとあまり意識を向けていなかったのですが、先日、弁護士保険会社の講義を受けたところ、大手よりも中小事務所が狙われやすく、その実例等を聞き、ぞっとしました。

Q:では具体的にどのような事が起こるのか?

A(一例):クライアントに不動産購入資金を弁護士事務所へ送金して貰うのに、口座明細をメールする。Cybercrimeにより、ハッカーがその口座番号を勝手に自分の口座へ変更し、クライアントがその誤った口座に送金をしてしまう。

法律事務所は常にクライアントから購入資金や相続手続の遺産等多額なお金をお預かりします(これはTrust Accountという信託口座で、クライアントの承認無しに引き出すことは不可能な安全な口座です)。

常にクライアントのお金をお預かりする立場の弁護士として、

Q:どう対処すべきか?

A:送金前に電話で口座明細を確認をする。

メールは時間に関係なく送れるので便利ですよね。でも便利になったらこういう犯罪が起こる。そして電話しないといけなくなる。

今回のCybercrimeの話を聞いて、世の中、一歩前進、半歩後退のような感じに囚われました。